◎ブリトニー・スピアーズ氏の人生と財産を14年近く支配した成年後見制度は終了した。
2021年11月12日/カリフォルニア州ロサンゼルス、スタンレーモスク郡庁舎近く、ブリトニー・スピアーズの旅立ちを祝うファン(Chris Pizzello/AP通信)

11月12日、米ロサンゼルスの裁判所はブリトニー・スピアーズ氏の人生と財産を14年近く支配した成年後見制度の終了を認めた。

ブリトニー氏はツイッターに「私は泣くだろう」と投稿し、フリーブリトニー運動の活動家とファンに謝意を示した。「私は今日一日泣くつもりです!!!! 史上最高の日…主をたたえます…アーメンをもらえますか?」

AP通信の司法記者によると、ロサンゼルス郡上級裁判所のブレンダ・ペニー裁判官は「本日をもってブリトニー・スピアーズに対する成年後見制度は終了する」と裁定し、決定に反対する関係者はひとりもいなかったという。

裁判所前に集まったフリーブリトニー運動の活動家たちは噴火し、紙吹雪が舞い、あるファンは泣き、吠えた。ある活動家はブリトニー氏の曲を歌い、踊り、「ブリトニー!」と叫んだ。

ブリトニー氏は2006年から2008年の間に発生した様々な事件後、成年後見制度の管理下に置かれ、後見人に「財産」と「私生活」を管理されてきた。

父親のジェイミー・スピアーズ氏は2019年までこの2つを管理していたが、健康上の問題を理由に後見人を一時的に辞め、メンタルヘルスケアの専門家であるジョディ・モンゴメリー氏が代理保護者に就任した。しかし、ジェイミー・S氏は後見人を一時的に辞めた後も娘の不動産(推定65億円)を管理していた。

モンゴメリー氏の弁護士であるローリアン・ライト氏はこの日の公聴会の中で、「ブリトニー氏は成年後見制度から解放された後も、安全で幸せな人生を送ることができる」と述べた。

ブリトニー氏の弁護士、マシュー・ローゼンガルト氏は記者団に、「この決定は成年後見制度の管理下に置かれている全ての個人に光を当てるだろう」と語った。ブリトニー氏とジェイミー・S氏は公聴会には出席していない。

ローゼンガルト弁護士は判決を歓迎したうえで、ジェイミー・S氏に対する追求と調査は続くと強調した。ローゼンガルト弁護士によると、調査の中でブリトニー氏の財産が不適切に管理されていた証拠が見つかったため、ジェイミー・S氏とその関係者に対する法的措置を取る可能性が高いという。

またローゼンガルト弁護士は、ブリトニー氏の寝室に盗聴器が設置されていた件についても法執行機関にあらためて捜査を要求すると述べた。盗聴器問題はニューヨークタイムズ紙の取材と調査で明らかになった。

しかし、ジェイミー・S氏の弁護士はこれらの主張を根拠のないものと却下し、「父親は娘のために最善を尽くしただけ」と強く反発している。

現地メディアによると、ジェイミー・S氏は成年後見裁判を担当した弁護士との契約を打ち切り、別の訴訟に向け新たな弁護士を雇ったという。

ブリトニー氏は6月末に行われた公聴会の中で「自分の人生を取り戻したい」と訴え、「父親に薬を飲むよう強制され、子宮内避妊器具(IUD)の取り付けを命じられた」と告白した。この告白は世界に衝撃を与え、フリーブリトニー運動の怒りに火をつけ、激しい論争を巻き起こした。

ブリトニー氏はボーイフレンドであるサム・アスガリ氏との婚約を9月に発表した。結婚するためには後見人の承認を得る必要があったが、今回の決定を受け、二人は速やかに手続きを進めると予想されている。

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