◎エルニーニョは2~7年周期で発生する自然現象のひとつ。世界の天候にさまざまな影響を与えている。
干上がったダム湖(Cheboite Kigen/NMG/Getty Images)

アフリカ南部・ジンバブエ政府は3日、全国で深刻な水不足が発生しているとして、干ばつ非常事態を宣言した。

それによると、ほぼ全ての地域で農作物がまともに育たず、数百万人が食料支援を必要としている。

隣国のマラウイ政府も先月末、全国28地区のうち23地区が深刻な水不足に直面しているとして、干ばつ非常事態を宣言している。

ジンバブエのムナンガグワ(Emmerson Mnangagwa)大統領はテレビ演説で国際社会に支援を呼びかけた。

またムナンガグワ氏は全国の8割を超える地域で降水量が平年を下回っていると報告。「餓死者が出るような事態だけは絶対に避けなければならない」と強調した。

ムナンガグワ氏は国連、地元企業、NGOなどに食料支援を強化するよう求めた。

国連世界食糧計画(WFP)は昨年末、エルニーニョの影響によりアフリカ南部の多くの国で飢餓のリスクが急激に高まっていると警告していた。

エルニーニョは2~7年周期で発生する自然現象のひとつ。世界の天候にさまざまな影響を与えている。

アフリカ南部ではこれが発生した際、高い確率で水不足に陥る。今年は過去数十年で最悪の干ばつに見舞われている。

WFPはジンバブエに対し、今年1~3月にかけて、人口の20%近くにあたる約270万人を対象とする食料支援プログラムを展開した。

ザンビア政府は2月末、前例のない深刻な水不足が発生しているとして、干ばつ非常事態を宣言した。

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