◎世界の総人口は今年11月に80億人を突破する見通し。
国連は11日、世界人口デーに合わせて世界の総人口の見通しを発表した。それによると、インドの総人口は来年、中国を抜くという。
世界の総人口は今年11月に80億人を突破する見通し。
しかし、国連によると、人口増加の勢いは鈍化しており、2080年代にピークを迎えるという。
世界の総人口は2011年に70億人を超えた。
国連によると、人口増加の勢いは1950年の統計開始以来、最も遅いペースとなり、2080年代の104億人でピークを迎える見通しだという。人口統計学者の中にはもっと早くピークを迎えると指摘する人もいる。
また国連は、世界の人口が不均等に拡大していると警告した。
データによると、今後30年間の人口増加の半分以上が以下の8カ国に集中するという。()は2020年の人口(推定)
▽コンゴ民主共和国(8956万人)
▽エジプト(1億230万人)
▽エチオピア(1億1500万人)
▽インド(13億8000万人)
▽ナイジェリア(2億610万人)
▽パキスタン(2億2090万人)
▽フィリピン(1億960万人)
▽タンザニア(5973万人)
一方、先進国の合計特殊出生率は人口置換水準である女性1人当たり2.1人を下回り、すでに人口減少が進行している国もある。国連によると、61カ国の人口が2050年までに少なくとも1%減少するという。
人口置換水準が世界で最も低い中国(1.15人)は、これまでの予想をはるかに上回り、来年から人口減少に転じる。中国は2016年に一人っ子政策を放棄し、子供を2人以上授かることを認めたが、今のところ出生率に大きな変化はみられない。
インドの人口は来年、中国(14億人)を超える見通しである。
世界の出生率はおおむね低下しており、人口が増加している国でも低下している。これは前の世代が増えすぎた結果である。
世界の人口増加を支える要因のひとつが長寿である。
専門家によると、より多くの子供が成人まで、より多くの成人が老齢期まで生存できるようになり、人口増加を後押ししている。この流れは今後も続くとみられ、国連によると、2050年の世界の平均寿命は77.2歳になる見通しだという。
平均寿命が延びると高齢化率も増加する。
今年の世界人口に占める65歳以上の割合は10%だが、2050年には16%に増加すると予想されている。世界で最も高齢化率の高い国は日本、次点はイタリアである。