◎ギリシャの山火事シーズンは9月末頃まで続く。
ギリシャ全土が山火事が拡大し、首都アテネなどで3万人以上が避難を余儀なくされている。
気象台は12日、アテネとその北西に位置する地域で山火事のリスクがさらに高まっている警告。市民に対し、火の取り扱いに注意し、野焼きやバーベキューを行わないよう要請した。
それによると、両地域の山火事リスクは5段階の中で最高のレベル5に引き上げられたという。
消防は11日、アテネ北東部の山火事に対処するため、400人以上の消防士と110台の消防車を投入したと発表。消防はその後、この地域に増援部隊を送り、12日午後の時点で700人以上の消防士と200台近くの消防車が活動している。
火災現場周辺で伐採などを行っている陸軍の報道官は声明で、「アテネ周辺だけで数十の山火事が発生し、その一部は今も延焼を続けている」と述べた。
それによると、一部の山火事は制御不能状態で、消防飛行機とヘリが消火に当たっているものの、鎮火の見通しは立っていないという。
消防は地上で消火に当たる消防士を支援するため、この地域に18機のヘリと17機の航空機を投入。これまでに消防士2人が負傷し、病院に搬送された。
それによると、1人は軽い火傷、もう1人は煙を吸い込んだものの、共に命に別条はないという。
他にも避難中の市民など、計13人が煙を吸い込むなどして病院に搬送され、手当てを受けている。
フランス、イタリア、チェコなどがギリシャに消防士や車両を派遣。消火活動を支援している。
ロイター通信によると、アテネの北部と北西部のいくつかの町に避難命令が出され、3万人以上が近隣の町などに避難したという。
ギリシャの山火事シーズンは9月末頃まで続く。出火原因は落雷、たき火、キャンプファイヤー、花火、下草やゴミの焼却処理など。極度の高温と乾燥で自然発火することもある。
中央政府は先月初め、全国で高温と乾燥が続き、山火事のリスクが高まっていると警告していた。