ギリシャ・クレタ島で山火事、1500人避難、高温と乾燥続く

ギリシャの山火事シーズンは6月から9月末頃まで続く。出火原因は落雷、たき火、キャンプファイヤー、花火、下草やゴミの焼却処理など。極度の高温と乾燥で自然発火することもある。
2025年7月2日/ギリシャ、クレタ島南東部で発生した山火事(AP通信)

ギリシャ南部クレタ島で山火事が発生し、1500人以上が避難を余儀なくされている。現地メディアが2日に報じた。

山火事は南部の沿岸近くの山林で2日に発生。高温・乾燥・強風により一気に燃え広がり、住宅地に迫っている。

当局は南岸の3つの地域に避難命令を出し、これまでに観光客を含む1500人以上が自宅やホテルから避難した。

地元メディアによると、複数の建物が焼失したとみられる。ケガ人の情報はない。

150人を超える消防士が現場で活動中。放水機とヘリコプターは3日早朝から放水作業を開始する予定だ。

消防士たちは風下で木を切り倒したり、雑草を刈るなどして炎の接近に備えている。

クレタ島はギリシャで最も人気のある観光地のひとつ。消防によると、2日遅くの時点でクレタ島とギリシャ南部の一部地域では山火事のリスクが高い状態が続いている。

ギリシャを含む南ヨーロッパは現在、記録的な熱波に見舞われ、多くの地域で気温が上昇。45度を超えた場所もある。

スペイン・カタルーニャ自治州で1日遅くに発生した山火事ではこれまでに2人の死亡が確認されている。

ギリシャの山火事シーズンは6月から9月末頃まで続く。出火原因は落雷、たき火、キャンプファイヤー、花火、下草やゴミの焼却処理など。極度の高温と乾燥で自然発火することもある。

EUのデータによると、ギリシャの山火事被害は近年、悪化の一途をたどっている。21年には1300平方キロメートルが焼失。23年の焼失面積は1745平方キロメートルに達した。

23年に北部で発生した山火事は欧州史上最大級となり、数週間燃え続け、20人が死亡した。

首都アテネ東部で2018年に発生した山火事では100人以上が死亡。その一部は炎から逃れるために海に飛び込み、溺死した。

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