ギリシャ・アテネ北部で山火事延焼中、一部地区に避難勧告
ギリシャを含む南ヨーロッパは5月以来、記録的な熱波に見舞われ、多くの地域で気温が上昇。45度を超えた場所もある。
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ギリシャ・アテネ北部郊外で新たな山火事が発生し、一部の地区に避難勧告が出た。消防が26日、明らかにした。
アテネ消防局の広報担当は記者団に対し、アテネの北東約20キロの地区の住民に避難を促すSNSメッセージを3件送ったと語った。
地元メディアによると、複数の家屋が焼失したという。ケガ人の情報はない。
地元テレビ局が報じた映像には少なくとも2戸の建物が炎に包まれる様子が映っていた。
中央政府はEUに対し、6機の消防飛行機を派遣するよう要請している。
報道によると、この地域では145人の消防士と44台の消防車、10機の消防飛行機、7機のヘリが消火活動に当たっている。
出火原因は明らかになっていない。
AP通信は当局者の話しとして、「救急隊員が呼吸器疾患を抱える高齢者を含む少なくとも5人を支援している」と報じた。
消防は全国で52件の山火事が発生し、その多くが延焼中と報告している。
ギリシャを含む南ヨーロッパは5月以来、記録的な熱波に見舞われ、多くの地域で気温が上昇。45度を超えた場所もある。
ギリシャの山火事シーズンは6月から9月末頃まで続く。出火原因は落雷、たき火、キャンプファイヤー、花火、下草やゴミの焼却処理など。極度の高温と乾燥で自然発火することもある。
EUのデータによると、ギリシャの山火事被害は近年、悪化の一途をたどっている。21年には1300平方キロメートルが焼失。23年の焼失面積は1745平方キロメートルに達した。
23年に北部で発生した山火事は欧州史上最大級となり、数週間燃え続け、20人が死亡した。
アテネ東部で2018年に発生した山火事では100人以上が死亡。その一部は炎から逃れるために海に飛び込み、溺死した。