◎米国の山火事シーズンは10月末頃まで続く。
米カリフォルニア州ロサンゼルス東方の山林で発生した山火事について、消防当局は8日、3万5000以上の建造物が脅かされていると警告した。
現場は人口約22万人のサンバーナーディーノ郊外。わずか3日間で1万7500エーカー(70平方キロメートル)が消失したと推定されている。
州消防局によると、この山火事はサンバーナーディーノ東部の丘陵地帯で5日に発生し、多数の戸建て住宅や集合住宅を脅かしているという。
ニューサム(Gavin Newsom)州知事はサンバーナーディーノに非常事態を宣言し、連邦政府からの支援を確保したと明らかにした。
当局は複数の地域に避難命令を出し、山火事が発生したエリアに続く道路を封鎖をした。
サンバーナーディーノ郡保安官事務所は市民に対し、「命を脅かす炎が迫っている」と警告。避難命令が出ている地域に立ち入らないよう呼びかけた。
ニューサム氏は7日午後にバイデン(Joe Biden)大統領と電話で話し、連邦政府からの支援を得たとしている。
州消防局によると、少なくとも3人の消防士が消火活動中に負傷したという。8日午前の時点で死者は確認されていない。
米国の山火事シーズンは10月末頃まで続く。
カリフォルニア州では昨年、約7100件の山火事が報告され、1300平方キロメートル(東京23区の2倍)が消失した。全米の焼失面積は8000~1万2000平方キロメートルと推定されている。