◎アフリカ大陸の温室効果ガスの排出量は世界全体の数パーセントに過ぎないが、その影響を最も強く受けている。
アフリカ西部のナイジェリア、チャド、マリ、ニジェールが100年に1度の大雨に見舞われ、洪水により1000人以上が死亡、400万人以上が避難を余儀なくされている。
西アフリカ最大のイスラム過激派「ボコ・ハラム」と戦争状態にあるナイジェリア政府は北東部ボルノ州の州都マイドゥグリに数千人規模の救助隊を派遣しているが、被害の全容は明らかになっていない。
国連によると、この4カ国の洪水による死者は1000人を超え、数十万人が住居を失ったと推定されている。
マリとニジェールは軍事政権の支配下にあり、被災地の状況はほとんど明らかになっていない。
この4カ国で被災した人は400万人以上。これは昨年の3倍である。
救助・捜索活動は現在進行中であり、死者の数は増える可能性が高い。国連によると、ナイジェリアで230人、ニジェールで265人、チャドで487人、マリで55人の死亡を確認したという。
アフリカ大陸の温室効果ガスの排出量は世界全体の数パーセントに過ぎないが、その影響を最も強く受けている。
アフリカ東部では大雨と干ばつが同時に発生、複数の地域で水不足が進行中だ。農作物が被害を受け、食料の確保が難しくなっている。
国連によると、サハラ砂漠以南の異常気象に適応するためのコストは、今後10年間で年間300億ドルから500億ドルと見積もられている。
また国連は、2030年までに最大1億1800万人のアフリカ人が異常気象の影響を受ける可能性があると警告している。