▽ドファン山は2日から水蒸気を噴き上げるようになり、その後、複数回噴火したという。周辺では地震とみられる揺れも確認された。
エチオピア北東部の遠隔地にあるドファン山(Mount Dofen、1151メートル)で大規模な噴火の兆候が見られるとして、付近の住民数千人が避難を余儀なくされた。現地メディアが4日に報じた。
それによると、ドファン山は2日から水蒸気を噴き上げるようになり、その後、複数回噴火したという。周辺では地震とみられる揺れも確認された。
アファール州政府は声明で、「ドファン山から流れ出た泥流により、周辺の道路を含むインフラが被害を受け、数十棟の家屋が全壊したとみられる」と述べた。
死傷者の情報はない。
州当局によると、周辺住民は火口から遠く離れた場所に避難しているという。
首都アディスアベバ大学の地球物理学の教授は地元テレビ局のインタビューで、「今回の噴火が大規模噴火の予兆であるかどうかは分からず、状況を注視する必要がある」と語った。
アファール州はエチオピアで最も乾燥した地域のひとつ。過去に何度も火山噴火や地震災害に見舞われている。
この地域は干ばつ、飢饉、洪水に見舞われやすく、毎年多くの市民が避難を余儀なくされている。
アファール州は22年末に終結した内戦(ティグライ紛争)で深刻な被害を受けた州のひとつである。