◎11号は8日午後に熱帯低気圧に変わったものの、9日もベトナムの一部地域に大雨をもたらしている。
ベトナムの国営メディアは8日、台風11号(ヤギ)による被害が拡大し、これまでに少なくとも21人が死亡、229人が負傷したと報じた。
11号は7日午後に北部クアンニン省に上陸。この地域で風速40メートルを記録した。
11号は8日午後に熱帯低気圧に変わったものの、9日もベトナムの一部地域に大雨をもたらしている。
気象台は9日、熱帯低気圧とその周辺地域で雨が続き、洪水や土砂崩れのリスクが高まっていると警告した。
国営メディアによると、北部ラオカイ省の山岳地帯で8日正午頃に土砂崩れが発生し、17人が生き埋めになったという。その後、乳児と1歳の男児を含む6人の死亡が確認され、9人が救助された。
クアンニン省で4人が死亡。首都ハノイでは女性1人が倒木に巻き込まれ死亡した。
報道によると、北部の港で12人の漁師が船ごと沖に流されたという情報があり、その後、救助隊が沖合で27人を救助したという。
港では少なくとも41隻の漁船が横転または沈没した。
中国南部・海南省とフィリピンでも被害が拡大し、両国で合わせて24人が死亡、数十人が負傷した。
台風11号がフィリピン北西部から南シナ海に向けたのは先週4日、その時点ではまだ熱帯低気圧であった。
中国当局は6日、海南省の市民約40万人に避難を命じた。電車、船、飛行機はすべて運休し、学校も閉鎖された。同国で最も人口の多い広東省でも50万人が避難を余儀なくされた。
中国中央テレビ(CCTV)によると、南部の約83万世帯が停電の影響を受け、9日午前の時点でその多くが復旧したという。
被害の全容は明らかになっておらず、自治体・消防・警察が調査している。