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台風25号、フィリピンの死者85人に、75人行方不明

地元テレビ局はセブ州や西ネグロス州、東ネグロス州などで大きな被害が確認されたと報じている。
2025年11月4日/フィリピン、中部セブ州、台風25号の影響を受けた地区(AP通信)

フィリピン当局は5日、台風25号が直撃した中部地方で少なくとも85人が死亡、75人が行方不明になっていると明らかにした。

地元テレビ局はセブ州や西ネグロス州、東ネグロス州などで大きな被害が確認されたと報じている。

当局によると、セブ島の広い範囲で洪水が発生し、複数の車が押し流されたという。

国家災害リスク軽減・管理協議会(NDRRMC)は声明で、「現時点で、死者の大半はセブ州で報告され、救助隊が各地で行方不明者の捜索を続けている」と述べた。

25号は4日にフィリピンを通過。勢力を強めながらベトナムに向かっている。

現地メディアによると、セブ島内の複数の河川・水路が氾濫し、低地に濁流が押し寄せたという。

一部地域の水の高さは3メートルに達したと伝えられている。

X(旧ツイッター)で4日に共有された動画には、1階部分が水没した住宅の屋根の上で助けを求める住民の姿が映っていた。

フィリピン赤十字社は4日、セブ島内で洪水に巻き込まれ救助を求める多くの通報を受けたと明らかにした。

NDRRMCによると、セブ島内で少なくとも49人が溺死し、さらに10数人が土砂崩れや家屋の倒壊に巻き込まれて死亡。少なくとも13人が行方不明になっているという。

西ネグロス州と東ネグロス州では少なくとも62人が行方不明になっている。

被害の全容は明らかになっておらず、中央政府と関係自治体が調査している。

フィリピン空軍は4日、アグサンデルスル州に支援物資を運んでいたヘリコプターが墜落し、6人が死亡したと発表した。墜落の原因は明らかになっていない。

気象台によると、今年フィリピンに被害をもたらした台風はこれで19個目。ミンダナオ島沖では10月10日にマグニチュード7.4の地震が発生し、80人以上が死亡、13万棟以上の家屋が被害を受けた。

中部セブ島の沖合では9月30日にM6.9の地震が発生。少なくとも79人が死亡し、数千人が避難を余儀なくされた。

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