◎ジュリアは25km／hの速さでカリブ海南部を西に進み、8日遅くにコロンビア領サンアンドレス島に上陸またはかなり接近し、9日未明にニカラグアに上陸する見込み
米国立ハリケーンセンター（NHC）は8日、ハリケーン「ジュリア」がニカラグアとコロンビアに向かっていると報告した。
NHCによると、ジュリアは25km／hの速さでカリブ海南部を西に進み、8日遅くにコロンビア領サンアンドレス島に上陸またはかなり接近し、9日未明にニカラグアに上陸する見込み。上陸時の勢力はカテゴリー1と予想されている。
＜ハリケーンのカテゴリー＞
▽カテゴリー1：風速 33～44（m/s）
▽カテゴリー2：風速 43～49（m/s）
▽カテゴリー3：風速 50～58（m/s）
▽カテゴリー4：風速 58～70（m/s）
▽カテゴリー5：風速 70～（m/s）
コロンビアのペトロ（Gustavo Petro）大統領は8日、北西部の島々の住民に最大限の警戒を呼びかけ、島内のホテルに避難スペースを確保するよう求めた。
サンアンドレス島の自治体は外出禁止令を出し、住民に不要不急の外出を控えるよう呼びかけている。島の空港は全便欠航を決めた。
ニカラグア西部のカリブ海沿岸地域も警戒態勢を敷いており、当局は付近を航行する船舶に寄港を呼びかけている。
ニカラグア軍は西部の島や沿岸地域の住民を避難させる準備を始めた。軍報道官によると、対象地域に支援物資を届け、仮設避難所も準備したという。
NHCはジュリアについて、風より雨に警戒するよう呼びかけている。
NHCは中央アメリカ全域で大雨が予想され、一部の地域では24時間雨量が400mmに達する可能性もあると警告している。
ジュリアはニカラグアを通過したのち、エルサルバドルとグアテマラの太平洋岸を進むと予想されている。
グアテマラ政府は8日、東部、中部、西部の10県で洪水が発生する可能性があると警告した。
グアテマラでは5月～9月にかけて、洪水や土砂崩れで少なくとも49名が死亡、6人が行方不明となっている。
エルサルバドルでもこの雨季で19人が死亡し、10日と11日にはさらに雨量が増えると予想されている。
