オーストラリア・ビクトリア州で山火事猛威、3人行方不明、熱波続く
州内では30以上の山火事が同時に発生、危険度は「壊滅的(catastrophic)」と評価されている。
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オーストラリア南東部ビクトリア州で山火事が猛威を振るい、少なくとも3人が行方不明となり、複数の建物が焼失した。当局が9日、明らかにした。それによると、州内では30以上の山火事が同時に発生、危険度は「壊滅的(catastrophic)」と評価されている。10日の最高気温も45度近くに達する見込みで、強風と乾燥した気象条件が火勢を助長している。現地では避難指示が相次ぎ、多くの住民が避難所へ移動している。
ビクトリア州緊急管理当局は記者会見で、消防士たちが制御困難な火災と戦っていると述べた。火災は昨年末から続く熱波を背景に拡大し、ロングウッド近郊では3万5000ヘクタール以上が焼失、ウォルワ周辺でも約2万ヘクタールに燃え広がっている。これらの地域では住宅やコミュニティセンター、通信施設などが焼失し、インフラへの被害が深刻化している。
ビクトリア州警察は記者会見で、行方不明になっているのは大人2人と子ども1人で、消防当局の助言を受けて避難が困難な状況で建物内にとどまったとの情報があると説明した。後に消防隊がその建物が完全に焼失したのを確認したと報じられているが、3人の安否は不明のままである。
ビクトリア州首相は今回の火災を「ここ数年で最悪」と評し、市民に対し、避難指示に従うよう強く呼びかけている。また州政府は避難所の設置や救助・消火活動を支援するため全力を挙げて対応している。多くの地域で避難勧告や指示が出され、公園やキャンプ場は安全確保のため閉鎖された。
火災は過去の「ブラックサマー」と呼ばれる2019–20年の大規模山火事を連想させる規模で、死者33人、広範囲にわたる損害をもたらした当時の状況に匹敵するとの懸念も出ている。専門家は今回の熱波や強風といった気象条件が気候変動の影響を受けている可能性を指摘し、将来的な火災リスクの高まりを警戒している。
消防隊やボランティアは燃え盛る炎と戦い続けているが、消火活動は高温と強風のため困難を極め、今後数日間は危険な状況が続くとみられている。当局は住民らに最新情報を常に確認し、避難計画を立てるよう求めている。なお、火災による死者の公式確認は現時点でなく、行方不明者の捜索が続いている。
