◎北部の山岳地帯では2~3日にかけて大雨となり、複数の地域で土砂崩れが発生。民家や橋が押し流され、1000人近くが避難を余儀なくされた。
東アフリカ・タンザニアの北部で発生した大雨による洪水と土砂崩れについて、当局は7日、これまでに76人の死亡を確認したと明らかにした。
首都ドドマの北方約300キロに位置する集落を視察したハッサン(Samia Suluhu Hassan)大統領は記者団に対し、「多くの市民が洪水と地滑りに巻き込まれ、命を落とした」と語った。
北部の山岳地帯では2~3日にかけて大雨となり、複数の地域で土砂崩れが発生。民家や橋が押し流され、1000人近くが避難を余儀なくされた。
ハッサン氏は4日、ドバイで開催されているCOP28を切り上げて帰国。関係閣僚に被災地への支援を強化するよう命じた。
地元テレビ局が7日に放送した映像には、土砂崩れに巻き込まれた民家の残骸と行方不明者を探す救助隊の姿が映っていた。
当局は7日時点で76人の死亡を確認したと発表。犠牲者の数は増える可能性があるとした。
被害の全容は明らかになっておらず、陸軍・警察・自治体が連携して調査に当たっている。
ケニア、エチオピア、ソマリア、南スーダンを含む他の東アフリカ諸国でもこの1カ月半、大雨が続いている。
ソマリアでは100万人以上が避難を余儀なくされ、300人以上の死亡が確認された。
この地域で1997年10月~1998年1月に発生した大洪水では5カ国で6000人以上が死亡した。