◎タリバンがCOPに代表団を派遣するのは2021年に政権を奪取して以来初めて。
2024年5月11日/アフガニスタン、鉄砲水に見舞われた北部パルワン州の集落(Getty Images/AFP通信)

アフガニスタンのタリバン暫定政権がアゼルバイジャンで開催されるCOP29(国連気候変動枠組み条約第29回締約国会議)に代表団を派遣した。タリバン当局が10日、明らかにした。

タリバンがCOPに代表団を派遣するのは2021年に政権を奪取して以来初めて。

COP29はアゼルの首都バクーで11日に開幕する。途上国の温暖化対策に必要な資金の調達が最大の争点となる。 

タリバンの環境保護庁はX(旧ツイッター)に声明を投稿。「代表団がCOPに参加するため、バクーに向かった」と書き込んだ。

また同庁は「代表団は環境保護と気候変動に関する国際社会との協力を強化し、気候変動に関連するアフガンのニーズを共有し、適応と緩和の取り組みについて議論する」とした。

アフガンは気候変動の影響を最も強く受ける国のひとつであり、ほぼ毎年、大雨や干ばつによる自然災害の見舞われている。

国際NGOセーブ・ザ・チルドレンは8月、アフガンは世界で6番目に気候変動の影響を受ける脆弱な国であり、全国34州のうち25州が深刻な、あるいは壊滅的な干ばつ状態に直面し、人口の半数以上が食料の確保に苦労するなど、極めて厳しい状況に置かれていると明らかにした。

またセーブ・ザ・チルドレンはアフガンが2023年末時点で、自然災害によってホームレスとなった子供の数がどの国よりも多いと指摘した。

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