◎シドニー西部ではここ数日大雨が続いており、一部のダムの貯水率が100%近くに達したため、緊急放水を行った。
オーストラリアのシドニー近郊で3日、大雨による洪水が複数の地域で発生したとして、住民数千人に避難指示が出された。
一部地域では道路が冠水し、少なくとも18カ所に避難指示が出た。
気象局は最大都市ニューサウスウェールズ州(NSW)の複数の地域に大雨・洪水・暴風に警戒するよう呼びかけている。
NSWのクック(Stephanie Cooke)緊急サービス相は記者会見で、「対象地域の住民は避難準備を進めてほしい」と語った。
当局によると、シドニー西部ではここ数日大雨が続いており、一部のダムの貯水率が100%近くに達したため、緊急放水を行ったという。
クック氏は「避難令名を待つ必要はない」と強調した。
オーストラリア放送協会(ABC)によると、NSWの消防は2日から3日にかけて救助作業を100件以上行い、支援要請を3000件以上受けたという。シドニー西部のいくつかの自治体は避難所を開設している。
連邦政府は現地に兵士約100人を派遣し、土嚢を設置したり、住民に避難を呼びかけたりした。
NSW気象局の報道官は記者団に対し、「この24時間、多くの地域で200~300mmの雨量が観測された」と語った。シドニーの年間雨量は600mmほどである。
NSW政府は市民に不要不急の外出を控えるよう呼びかけている。