◎住民は先月避難して以来、初めて集落への立ち入りを許可されたが、その時間はわずか90分であった。
スイスの地元当局は7日、大規模な地滑りの脅威に直面する集落「ブリエンツ」への立ち入りを一時的に許可した。
ブリエンツは世界経済フォーラム(ダボス会議)が毎年開催されることで有名なダボスの南西、標高約1150mに位置する人口約100人の小さな集落である。
住民は先月避難して以来、初めて集落への立ち入りを許可されたが、その時間はわずか90分であった。
地元当局は最大30人の立ち入りを許可し、必要な家財を持ち出せるようにした。立ち入りには事前承諾が必要で、1世帯につき最大2人に限定された。
中央政府の依頼を受けた専門家チームは先月12日、200万立方メートルもの岩石や土砂がブリエンツに流れ込む可能性があると警告。当局は全住民に避難を命じた。
専門家たちは当時、岩肌がむき出しになった斜面が崩壊する可能性は10%程度と見積もっていた。
地元メディアは関係者の話しとして、「定点観測を続けており、住民は危険度に応じて時々立ち入りを許可される可能性があるが、宿泊はできない」と伝えている。
避難命令が解除される見通しは立っていない。