◎スーダンは雨に弱く、2020年には少なくとも100人が死亡、民家10万戸以上が被害を受けたと報告されている。
スーダンの軍事政権は15日、この1週間で少なくとも20人が大雨による洪水で死亡し、5月の雨季開始以降の洪水死者数が確認できているだけで134人に達したと報告した。
軍の報道官によると、先週の洪水で少なくとも120人が負傷、数千人がどこかに避難し、多くの民家が浸水したという。被害の全容は不明。
専門家によると、スーダンの雨季のピークは8月中頃から9月初旬。軍報道官は広い範囲で大雨が続き、道路を含むインフラが冠水し、人道支援の輸送が困難になっているという。
国連は最新の報告でスーダンの被害について、「約28万6400人が被災、民家1万6900戸が倒壊」と報告している。
軍が報告した死者134人の死因は▽溺死=74人▽圧死=32人(家屋倒壊)▽感電死=6人▽その他22人となっている。
国連によると、被害が深刻な地域は東部と西部の農村地帯だという。
国営テレビは14日、東部の都市カッサラ近郊に最近建設された砂糖工場が豪雨で倒壊したと報じた。死傷者の有無は明らかになっていない。
スーダンは雨に弱く、2020年には少なくとも100人が死亡、民家10万戸以上が被害を受けたと報告されている。
同国は2019年4月の無血クーデターで独裁者のオマル・バシル (Omar al-Bashir)を追放し、民主化への道を歩み始めていたが、昨年10月の軍事クーデターで計画が頓挫して以来、機能不全に陥っている。