◎スペインは昨年、観測史上最悪の熱波と乾燥に見舞われた。
スペイン、首都マドリードの通り、日傘をさす女性(Getty Images)

スペイン国立気象局(AEMET)は27日、広い範囲で気温が急上昇し、南部の一部地域では最高気温が38度に達すると発表した。

同国は昨年、観測史上最悪の熱波と乾燥に見舞われた。

スペイン国営テレビは政府が季節外れの熱波に対処するため、平年より2週間早く暑さ対策を実施することを検討していると報じた。

AEMETは27日の声明で、「北アフリカから流れ込む暖気が気温を押し上げている」と説明した。

報道によると、海岸沿いのビーチにはこの週末、多くの観光客と内陸部の市民が押し寄せると予想されている。

AP通信の取材に応じた首都マドリードの市民は「今年も大変なことになる」と心配そうに語った。「4月でこれなら、6月はどうなるの?もう耐えられない...」

スペインの昨年の平均気温は1961年に統計を取り始めて以来、最も高くなった。

同国はこの3年、水不足に悩まされている。

サンチェス政権は長期の干ばつに対処する取り組みを進めており、EUの執行機関である欧州委員会に農家や牧場への支援を拡充するよう要請している。

スペインは世界最大のオリーブオイル輸出国であり、欧州市場向けの果物や野菜の生産も盛んである。

この干ばつの影響でスペイン産オリーブオイルの価格は記録的な高値に達している。

AEMETによると、現在、国土の約27%が干ばつの「緊急」または「警戒」に分類され、全国の貯水量は50%まで低下したという。

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