南アフリカ・東ケープ州洪水、政府が国家災害宣言、死者92人に
被害の全容は明らかになっておらず、政府と関係自治体が調べている。
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南アフリカ政府は19日、東ケープ州で発生した洪水について国家災害を宣言し、行方不明者の捜索が続いていると明らかにした。
同州では10日夜から大雨となり、複数の河川が氾濫。気象台は極端な寒波が一部地域に激しい雨をもたらしたと報告している。
地元当局はこれまでに92人の死亡を確認した。
被害の全容は明らかになっておらず、政府と関係自治体が調べている。
地元メディアによると、数百戸の家屋が全壊または損壊し、道路、橋、学校、変電所など、多くの公共インフラが被害を受けたという。
地元メディアは川に流された2人の児童を含む複数人が行方不明になっていると報じている。
当局は住民に対し、行方不明者の報告を呼びかけている。
東ケープ州政府は19日、犠牲者を追悼する集会を開き、州を挙げて喪に服すと宣言した。
国家災害宣言により、東ケープ州は連邦政府の予算を使えるようになった。
ソーシャルメディア上では近くのダムが緊急放水を行い、濁流が複数の地区に押し寄せたという情報が拡散。地元当局はこの情報を否定し、この地区のダムに放水ゲートはないと明らかにした。
一部地域では水の高さが3~4メートルに達し、多くの建物が屋根まで水没した。
ラマポーザ(Cyril Ramaphosa)大統領は13日に被災地を視察した際、「当局が上流のダムに問題があったか調べている」と明らかにした。
専門家は南アを含む多くのアフリカ諸国で洪水が慢性化していると指摘している。
南アの東海岸の都市ダーバンとその周辺で2022年に発生した洪水では400人以上が死亡した。