◎ロシアは広範囲にわたる山火事に悩まされており、シベリア北東部のサハ共和国(旧ヤクート自治ソビエト社会主義共和国)は国内で最も深刻な影響を受けている。
ロシア緊急事態省によると、シベリアで延焼中の山火事から発生した煙はサハ共和国の首都ヤクーツクと周辺の町を覆い、市の空港の運行に影響を与えたという。
ロシアは広範囲にわたる山火事に悩まされており、シベリア北東部のサハ共和国(旧ヤクート自治ソビエト社会主義共和国)は国内で最も深刻な影響を受けている。
地元の担当当局は18日の声明で、「新たに187カ所で火災が発生し、過去24時間で炎に覆われた総面積は10万ヘクタール(1,000㎢:東京23区の1.6倍)増加した」と明らかにした。
当局者は記者団に対し、「サハ共和国はかつてない危機に直面している」と述べた。「サハ共和国は過去150年間で最も乾燥した夏を経験しています。6月の気温は統計開始以降、最高を記録しました。高温の影響で森は乾ききっており、各地で落雷による火災が確認されています...」
山火事の煙は首都ヤクーツクを含むこの地域の51の都市、町、集落を覆い、ヤクーツク空港は視界不良の影響で全てのフライトをキャンセルした。
ヤクーツクの西に位置する集落マガラスの住民はAP通信の取材に対し、「煙は視界を遮り、目を開けることもできず、私たちの健康に害を与えています」と語った。「テレビでは山火事と戦う消防飛行機の様子を何度も放送しています。しかし、私たちの町に助けはきません。政府は私たちを見捨てたのですか?」
ロシア緊急事態省は18日、消火活動を支援するために水陸両用機2機をサハ共和国に派遣したと述べた。現地メディアによると、消防士2,200人以上が現地で消火活動にあたっているという。
2019年7月にシベリアで発生した山火事はサハ共和国やその他の地域に深刻な被害をもたらし、焼失面積は300万ヘクタール(30,000㎢:岩手県の2倍)に達した。