洪水被災者を乗せた船が転覆、9人死亡 パキスタン東部
パンジャブ州では8月28日、豪雨と隣国インドのダム放流により3つの主要河川がほぼ同時に氾濫。4000を超える集落が被害を受けた。
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パキスタン東部パンジャブ州の河川で避難民を乗せた船が転覆し、9人が死亡した。地元当局が11日、明らかにした。
それによると、事故はラホール近郊のインダス川で9日に発生。洪水により避難を余儀なくされた市民を乗せた船がバランスを崩して転覆したという。
AP通信は当局者の話しとして、「救助隊がその日のうちに5人の遺体を収容し、その後も捜索を継続して11日早朝までに計9人の死亡を確認した」と伝えている。
犠牲者の中には女性や子供も含まれていた。
6日にも同様の事故で5人が死亡、十数人が救助されていた。
パンジャブ州では8月28日、豪雨と隣国インドのダム放流により3つの主要河川がほぼ同時に氾濫。4000を超える集落が被害を受けた。
この洪水とその後の大雨により、200万人以上が避難を余儀なくされた。当局によると、数十万棟の家屋が浸水し、数十平方キロメートルの田畑が泥に覆われたという。
被害の全容は明らかになっておらず、中央政府と関係自治体が調査している。
パキスタンでは6月26日以来、大雨に関連する災害で900人以上が死亡している。
インドが管理する北部の係争地カシミール地方でも数百人が死亡した。
パキスタンの雨季は7月から9月末頃まで続く。
パキスタンは地球温暖化の影響を受けやすい国のひとつである。北部の広大な氷河が溶けることで川の水位が上昇。雨季は温暖化の影響でより長く、より強力になった。
国土の3分の1が水没した2022年の大水害では1739人が死亡、200万戸以上の家屋が損壊した。