オーストラリア熱波、ビクトリア州で停電続く、山火事も
気象局は28日、この熱波について、「1月下旬としては極めて異例であり、気候変動が強まる中で厳しい状況が続いている」と警告した。
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オーストラリア南東部が記録的な熱波に見舞われ、ビクトリア州を中心に気温が史上最高レベルまで上昇、山火事を激化させるとともに電力インフラに大きな負担をかけている。気象局は28日、この熱波について、「1月下旬としては極めて異例であり、気候変動が強まる中で厳しい状況が続いている」と警告した。
南東部では5日連続で記録的な猛暑となり、ビクトリア州西部の地区では気温が48.9度に達し、同州の記録を更新した。気象局はこの異常な高温が2009年の山火事や1939年の熱波と比較されるほど深刻であると説明し、熱波警報を継続している。
この極端な暑さは山火事を助長し、ビクトリア州内では少なくとも6カ所で大規模な火災が発生している。その1つでは28日時点で1万1000ヘクタール以上が焼失し、少なくとも16棟の建物が全焼した。消防当局はこの火災について「終息にはほど遠い」とし、気温上昇と強風の組み合わせがさらなる拡大を招く可能性があると警戒している。
これらの火災の影響に加え、記録的な高温は電力需要を急増させ、送電網にも深刻な影響を与えている。ビクトリア州全域では一時、10万5000軒以上が停電。28日時点で約1万1000軒が依然として電力供給を受けられない状態になっている。停電は高温と山火事による設備への負荷、倒木や直接的な火災被害が重なったことが要因とされる。
ビクトリア州政府は市民に対し、引き続き厳重な熱中症対策を呼びかけるとともに、不要不急の屋外活動を避けるよう警告している。高温は週末まで続く見込みで、特に高齢者や持病を持つ人々への健康リスクが懸念されている。さらに、電力網の負担が続く中で、各地の病院や公共施設でもバックアップ電源の確保や冷房設備の稼働に追われている。
ビクトリア州は28日の声明で、「猛烈な熱波と山火事の同時発生は地域社会に対して重大な挑戦を突き付けている」と述べ、消防隊や救援組織が総力を挙げて対応に当たっていると強調した。住民の安全確保と被害の最小化に向け、州政府は避難命令や支援体制の強化を進めている。
科学者たちはこうした熱波とそれに伴う山火事の頻発は気候変動と密接に関連していると指摘する。長期的なデータでは、気温の上昇傾向と熱波の発生頻度が増加し、今後もこのような極端気象イベントが一般的になる可能性が高いとしている。オーストラリアは歴史的にも熱波と山火事が自然災害として深刻な影響を与えてきた。今回の熱波は気候変動の進行がもたらす危険性を改めて浮き彫りにしている。
