インド東部コルカタで洪水、12人死亡、広い範囲が冠水
コルカタ市内では23日未明からの大雨で市内の大半が冠水。少なくとも2人が溺死し、9人が感電死したという。もう1人の死因は明らかになっていない。
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インド東部コルカタの広い範囲で大雨により道路が冠水し、少なくとも12人が死亡、停電や住宅の浸水被害が確認された。地元当局が24日、明らかにした。
気象台によると、コルカタ市内では23日未明からの大雨で市内の大半が冠水。少なくとも2人が溺死し、9人が感電死したという。もう1人の死因は明らかになっていない。
この豪雨で公共交通機関は麻痺状態。ヒンズー教の祭典の準備にも影響が出たという。
一部地域では腰の高さまで水位が上昇。多くの車が立ち往生した。
現地メディアによると、鉄道と空港も運航停止を余儀なくされ、多数の便が欠航・遅延した。複数地域で停電も発生、復旧作業が続いている。
インドの雨季(モンスーン)は例年6月上旬に南西地域から始まり、9月末頃まで続く季。インドの年間降水量の大部分をもたらし、農業や水資源を支える重要な季節である。降雨は沿岸部から内陸へ順に広がり、地形や海洋の状態で地域差が大きい。
近年はゲリラ豪雨の発生頻度が増し、その被害も目立つ。政府系の報告では2024年の南西モンスーン総雨量は長期平均の約108%で、地域によっては豪雨や大雨が多発したとされる。さらに今年に入ってからもヒマラヤ域で非常に激しい雨が降り、地すべりや洪水が頻発しているほか、大都市でも洪水被害が多発している。
専門家は海面水温の上昇など気候変動が大気中の水蒸気保有量を高め、豪雨や局地的大雨を強める方向に寄与していると指摘。インフラの脆弱性や無秩序な開発が被害を拡大している。