◎北西部の複数の地域では今週初め頃からの大雨で被害が拡大している。
2024年8月1日/北朝鮮、洪水被災地を視察する金正恩 党総書記ら(KCNA)

ロシアのプーチン(Vladimir Putin)大統領が大洪水に見舞われている北朝鮮に人道支援を提供する用意があると表明した。朝鮮中央通信(KCNA)が4日に報じた。

それによると、プーチン氏は3日、金正恩(Kim Jong Un)党総書記に宛てた書簡で「深い同情と支持」を表明し、北の被災地に必要な支援を提供する意思を伝えたという。

北西部の複数の地域では今週初め頃からの大雨で被害が拡大。KCNAは4100棟の家屋、7400エーカーの農地、その他多くの公共建築物、構造部、道路、鉄道が被害を受けたと報じていた。

ロシアの国営タス通信も同様の報道を行っている。

KCNAによると、キムはプーチン氏に謝意を示したものの、「北は独自の復興計画を策定しており、必要であればロシアに支援を要請する」と返答したという。

KCNAは死傷者の数を明らかにしていないが、韓国KBSは今週、政府関係者の話しとして、「この洪水により1000~1500人が死亡。複数のヘリコプターが救助作業中に墜落したという情報もある」と報じた。

韓国政府は1日、北に支援物資を提供する用意があると表明したものの、キムは「韓国のくだらないメディアが北を笑い者にする中傷キャンペーンを展開している」と主張。支援の申し出を拒否すると示唆した。

キムは2年前のパンデミック時にも韓国からの援助の申し出を拒否していた。

韓国の専門家によると、核開発に熱心なキムは治水対策にほとんど興味を示さない一方、このような自然災害が発生した時は自治体の長に責任をなすりつけ、処刑することも珍しくないという。

KCNAは今週の報道でキムの発言を引用。「被災地の首長は洪水を防げず、許されない犠牲者を出した」と非難していた。

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