◎避難所にとどまっている市民は2日時点で8600人以上にのぼる。
2022年12月26日/フィリピン、南部ミサミスオクシデンタル州の集落(Philippine Coast Guard)

フィリピン当局は2日、昨年末に東部や南部などの広い範囲で発生した洪水について、これまでに51人の死亡を確認し、少なくとも19人の行方が分かっていないと発表した。

政府の災害対策本部によると、避難所にとどまっている市民は2日時点で8600人以上にのぼるという。

救助隊は南部ミサミスオクシデンタル州の集落で発生した洪水や土砂崩れの写真をSNSに投稿している。

災害対策本部によると、南部ミンダナオ島などの広い範囲で死者が確認され、その多くが洪水と土砂崩れによるものだったという。

ある集落では漁に出ていたボートが転覆し、漁師が亡くなっている。

洪水はほとんどの地域で治まったが、多くの市民が避難所で年を越した。

災害対策本部は2日の声明で、「民家4500戸以上が被災し、一部地域では電力と水の供給が途絶えている」と説明した。

ミサミスオクシデンタル州の海辺で生活する住民はAP通信の取材に対し、「自宅に波と倒木が直撃した」と語った。

同州の避難所で年を越した女性は「父親が地方政府の見舞い金で資材を購入し、仮設シェルターを建設した」と語った。

大統領府の報道官などによると、政府は食料やその他の必需品を被災地に送り、瓦礫の撤去などに必要な重機を配備したという。また浄水システムを復旧する専門チームも現地入りしたようだ。

2日時点で少なくとも22の自治体が非常事態を宣言している。これにより、連邦政府の管理下にある緊急予算の使用が可能となった。

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