台風25号、フィリピンの死者114人に、127人行方不明、大統領が非常事態を宣言
国家災害リスク軽減・管理協議会(NDRRMC)によると、6日午前の時点で少なくとも114人が死亡、127人が行方不明になっている。
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フィリピンのマルコス・ジュニア(Ferdinand Marcos Jr.)大統領は6日、台風25号が中部地方に甚大な被害をもたらしたことを受け、国家非常事態を宣言した。
地元テレビ局はセブ州や西ネグロス州、東ネグロス州などで大きな被害が確認されたと報じている。
国家災害リスク軽減・管理協議会(NDRRMC)によると、6日午前の時点で少なくとも114人が死亡、127人が行方不明になっている。
25号は5日にフィリピンを離れ、勢力を強めながらベトナムに向かった。
現地メディアによると、セブ島内の複数の河川・水路が氾濫し、低地に濁流が押し寄せたという。
一部地域の水の高さは3メートルに達したと伝えられている。
NDRRMCは6日の声明で、「台風25号は約200万人に影響を与え、50万人以上が避難を余儀なくされている」と述べた。そのうち約45万人が自治体の避難所に身を寄せているという。
マルコス・ジュニア氏は6日、2日連続で緊急閣議を招集し、災害対策当局者と協議した後、国家災害事態を宣言した。
マルコス・ジュニア氏は記者団に対し、「必要な財政出動を速やかに行い、被災地に要員や支援を届け、復興に向けた取り組みを開始する」と語った。
NDRRMCによると、セブ島内で少なくとも71人が溺死し、100人近くが土砂崩れや家屋の倒壊に巻き込まれて死傷、少なくとも65人が行方不明になっているという。
西ネグロス州と東ネグロス州では少なくとも62人が行方不明になっている。
被害の全容は明らかになっておらず、中央政府と関係自治体が調査している。
フィリピン空軍は4日、アグサンデルスル州に支援物資を運んでいたヘリコプターが墜落し、6人が死亡したと発表した。墜落の原因は明らかになっていない。
気象台によると、日本の南方で勢力を強めている台風26号は来週初めにもフィリピン北部に接近・上陸する可能性がある。
今年フィリピンに被害をもたらした台風はこれで19個目。ミンダナオ島沖では10月10日にマグニチュード7.4の地震が発生し、80人以上が死亡、13万棟以上の家屋が被害を受けた。
中部セブ島の沖合では9月30日にM6.9の地震が発生。少なくとも79人が死亡し、数千人が避難を余儀なくされた。
