パキスタン東部豪雨、避難者の大半が自宅に戻る、被害の全容不明
パキスタンでは6月26日以来、大雨に関連する災害で1000人近くが死亡している。
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パキスタン東部パンジャブ州で記録的な洪水により避難を余儀なくされた市民の大半が自宅に戻った。国家防災管理局(NDMA)が18日、明らかにした。中央政府は全被災者への補償を約束している。
パンジャブ州では8月28日、豪雨と隣国インドのダム放流により3つの主要河川がほぼ同時に氾濫。4000を超える集落が被害を受けた。
この洪水とその後の大雨により、450万人以上が影響を受け、260万人以上が避難を余儀なくされた。
パキスタンでは6月26日以来、大雨に関連する災害で1000人近くが死亡している。
NDMAによると、パンジャブ州では8月末以降、少なくとも118人が死亡、洪水で1万平方キロメートル(東京都面積の4.6倍)の農地が被害を受けたという。
地元テレビ局は数十万棟の家屋が浸水したと報じている。
NDMAパンジャブ州事務所は声明で、「今回の洪水は同州史上最悪の被害をもたらした」と述べた。
また同事務所は「多くの地域で水が引き、避難者の大半が自宅に戻った」と明らかにした。
同事務所は来週から作物・家屋・インフラ被害の調査を開始するとしている。
パキスタンの雨季は7月から9月末頃まで続く。
パキスタンは地球温暖化の影響を受けやすい国のひとつである。北部の広大な氷河が溶けることで川の水位が上昇。雨季は温暖化の影響でより長く、より強力になった。
国土の3分の1が水没した2022年の大水害では1739人が死亡、200万戸以上の家屋が損壊した。