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パキスタン東部豪雨、200万人被災、850人死亡

パキスタンは地球温暖化の影響を受けやすい国のひとつである。北部の広大な氷河が溶けることで川の水位が上昇。雨季は温暖化の影響でより長く、より強力になった。
2025年8月31日/パキスタン、東部パンジャブ州ラホール近郊、大雨により冠水した通り(AP通信)

パキスタン東部パンジャブ州の洪水被災地で行方不明者の捜索が続いている。

国家防災管理局(NDMA)は8月31日、パンジャブ州ラホールなどの主要都市で50万人以上が避難し、200万人以上が影響を受けていると明らかにした。

陸軍、警察、消防、ボランティアが救助・捜索活動に当たっている。

被害の全容は明らかになっておらず、中央政府と関係自治体が調査している。

パンジャブ州では28日、豪雨と隣国インドのダム放流により3つの主要河川がほぼ同時に氾濫。2300を超える集落が洪水に見舞われた。

パンジャブ州政府の高官は31日の記者会見で、「これはパンジャブ州史上最大の洪水であり、少なくとも200万人が影響を受け、50万人以上が避難を余儀なくされている。州内の主要3河川の水位がこれほど上昇し、一気にあふれたのは初めてだ」と語った。

インド政府は先週初め、記録的な大雨に伴い、パキスタンにつながる河川でダムの緊急放流を行う可能性があると警告していた。

パキスタンでは6月26日以来、大雨に関連する災害で少なくとも849人が死亡(8月31日時点)。パンジャブ州では200人以上の死亡が確認された。

インドが管理する係争地カシミール地方でも数百人が死亡している。

パンジャブ州政府の報道官は30日の声明で、「2300以上の集落が冠水し、数十万棟の家屋が浸水し、数十平方キロメートルの田畑が泥に覆われ、途方もない量の農作物(主に小麦)がダメになった」と明らかにした。

パンジャブ州は同国最大の小麦生産地であり、2022年の大水害でも甚大な被害を受けた。

州政府は約1500の避難所・医療キャンプを開設し、食料・飲料水・医療などを提供している。

気象台はパンジャブ州の天候について、今週いっぱい大雨が続く可能性があると警告している。

インド北部ジャンムー・カシミール州で今月中旬に発生した洪水と土砂崩れでは300人以上が死亡。150人以上が行方不明になった。

パキスタンの雨季は7月から9月末頃まで続く。

パキスタンは地球温暖化の影響を受けやすい国のひとつである。北部の広大な氷河が溶けることで川の水位が上昇。雨季は温暖化の影響でより長く、より強力になった。

国土の3分の1が水没した2022年の大水害では1739人が死亡、200万戸以上の家屋が損壊した。

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