パキスタン豪雨、南部地域に警報発令中、全国の死者740人超
気象台は南部シンド州の最大都市カラチやハイデラバードなど、複数の地域に警報を発令。今後24時間で100ミリを超える雨が降ると予想した。
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パキスタンの気象台は20日、北部地域の豪雨被災地で行方不明者の捜索が続く中、南部の一部地域に大雨・洪水警報を発令し、警戒を呼びかけた。
国家防災管理局(NDMA)によると、北西部カイバル・パクトゥンクワ州と北部ギルギット・バルティスタン州の大雨による死者は400人近くに達し、救助隊が行方不明者の捜索を続けている。
気象台は南部シンド州の最大都市カラチやハイデラバードなど、複数の地域に警報を発令。今後24時間で100ミリを超える雨が降ると予想した。
地元メディアによると、カラチ市内では複数の道路が冠水。住宅の浸水被害も確認されている。
NDMAは電力網や通信ネットワークにも影響が出る可能性があると警告した。
6月26日以降、大雨に関連する災害で死亡した人は全国で740人を超え、数万人が避難を余儀なくされている。
過去24時間で確認された死者は41人。その大部分がギルギット・バルティスタン州とカラチで報告された。
カラチでは19日の豪雨で洪水も発生。多くの学校が閉鎖された。
最も深刻な被害を受けたカイバル・パクトゥンクワ州の死者数は290人を超えた。
被害の全容な明らかになっておらず、中央政府と自治体が調査している。
パキスタンの雨季は7月から9月末頃まで続く。
パキスタンは地球温暖化の影響を受けやすい国のひとつである。北部の広大な氷河が溶けることで川の水位が上昇。雨季は温暖化の影響でより長く、より強力になった。
国土の3分の1が水没した2022年の大水害では1739人が死亡、200万戸以上の家屋が損壊した。