◎6月14日以降に発生した洪水や土砂崩れにより、少なくとも282人が死亡した。
パキスタン政府は21日、過去1カ月半の豪雨災害による死者が280人を超え、数千戸の家屋が被害を受けたと発表した。
パキスタン国家防災管理庁(NDMA)によると、6月14日以降に発生した洪水や土砂崩れにより、少なくとも282人が死亡、数万人が避難を余儀なくされ、民家約5600戸が被害を受けたという。
南西部バルチスタン州の被害は特に深刻で、東部パンジャブ州や南部シンド州でも河川の氾濫や土砂崩れが報告された。
南部の港湾都市カラチでは3週間以上水が引かず、数百万人が影響を受けたと伝えられている。首都イスラマバードでも交通機関に影響が出ている。
NDMAによると、死亡した282人の大半が女性と子供だったという。
パキスタンの雨季は9月中頃まで続くため、多くの専門家が被害拡大に懸念を表明している。
政府は治水工事を進めるとしているが、予算や人手不足の影響で工事は遅々として進まず、批判を浴びている。