パキスタン豪雨、必死の救助活動続く、死者600人超
国家防災管理局(NDMA)によると、6月26日以降、大雨に関連する災害で死亡した人は600人を超えた。
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パキスタン北西部カイバル・パクトゥンクワ州で発生した大規模な洪水と土砂崩れについて、地元当局は17日、救助隊による捜索・救助活動の規模を拡大したと明らかにした。
カイバル・パクトゥンクワ州と北部ギルギット・バルティスタン州では13日以降大雨が続き、複数の地域で土砂崩れ、洪水、鉄砲水が発生。300人以上が死亡し、うち220人以上がカイバル・パクトゥンクワ州で確認された。
同州郊外のアフガニスタン国境に近い山岳地帯では15日の豪雨で鉄砲水が発生。複数の集落に濁流と土砂が押し寄せた。
国家防災管理局(NDMA)によると、6月26日以降、大雨に関連する災害で死亡した人は600人を超えた。その多くが北部と北西部地域で確認されている。
カイバル・パクトゥンクワ州のNDMA担当は声明で、「州内で通行不能となっていた道路の大半で復旧作業が完了し、孤立した町や集落に支援物資や重機を送っている」と述べた。
被害の全容は明らかになっておらず、中央政府、軍、警察、自治体が調査している。
地元メディアによると、郊外のある集落では結婚式のために集まっていた家族24人が死亡、4人が行方不明になっているという。
隣国インドの係争地カシミール地方でも大雨による災害で少なくとも60人が死亡、約150人が重軽傷を負い、200人以上が行方不明になっている。
パキスタンの雨季は7月から9月末頃まで続く。
パキスタンは地球温暖化の影響を受けやすい国のひとつである。北部の広大な氷河が溶けることで川の水位が上昇。雨季は温暖化の影響でより長く、より強力になった。
国土の3分の1が水没した2022年の大水害では1739人が死亡、200万戸以上の家屋が損壊した。