◎モカは14日にミャンマー沿岸部にカテゴリー5の勢力で上陸。同国とバングラデシュの広い範囲に暴風と大雨をもたらした。
2023年5月17日/ミャンマー、西部ラカイン州、ハリケーン・モカの被害を受けた集落(Getty-Images)

ミャンマー国営放送(MRTV)によると、先週末に上陸したサイクロン・モカにより、これまでに54人の死亡を確認し、20万戸近くの民家が被害を受けたという。

モカは14日にミャンマー沿岸部にカテゴリー5の勢力で上陸。同国とバングラデシュの広い範囲に暴風と大雨をもたらした。

<ハリケーンの勢力>
▽カテゴリー1:秒速 33~44(m/s)
▽カテゴリー2:秒速 43~49(m/s)
▽カテゴリー3:秒速 50~58(m/s)
▽カテゴリー4:秒速 58~70(m/s)
▽カテゴリー5:秒速 70~(m/s)

MRTVは18日の放送で「これまでに54人の死亡を確認し、行方不明者の捜索が続いている」と報じた。

軍政は被災地に要員と救援物資を送っているが、被害の全容と正確な死傷者数は明らかになっていない。

国連人道問題調整事務所(OCHA)によると、西部ラカイン州の全域で家屋やインフラの被害が確認されたという。

OCHAは声明で「この地域の住民数万人が避難所、清潔な飲料水、食料、医療支援を必要としている」とし、国際社会に支援を呼びかけた。

OCHAによると、暴風に見舞われた一部地域で水系伝染病(コレラなど)が広がりつつあるという。

この地域の住民は竹や木材で作られた掘っ立て小屋に住んでいる。OCHAによると、その多くが強風で吹き飛ばされたという。

少数民族の武装勢力と国軍との戦闘が長年続いているカチン州の避難民キャンプでも被害が報告された。

バングラ南部にあるイスラム系少数民族ロヒンギャが暮らす世界最大の難民キャンプ「コックスバザール」はモカが上陸する前に避難や準備を進めたおかげで死者は出なかったが、民家数千戸が被害を受けたと伝えられている。

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