メキシコ当局、ハリケーン・エリックの被害評価、1人死亡

エリックは19日、カテゴリー3の勢力で南部オアハカ州に上陸。広い範囲に暴風雨をもたらした。
2025年6月19日/メキシコ、南部ゲレロ州アカプルコ郊外、ハリケーン・エリックの影響を受けた民家(AP通信)

メキシコ当局は20日、中南部の広い範囲でハリケーン・エリックの残骸による雨が続く中、被害の評価と増水する河川の監視を継続した。

エリックは19日、カテゴリー3の勢力で南部オアハカ州に上陸。広い範囲に暴風雨をもたらした。

<ハリケーンの勢力>
▽カテゴリー1:風速 33~44(m/s)
▽カテゴリー2:風速 43~49(m/s)
▽カテゴリー3:風速 50~58(m/s)
▽カテゴリー4:風速 58~70(m/s)
▽カテゴリー5:風速 70~(m/s)

当局は19日遅くの声明で、1歳男児が増水した河川に流され、救助隊が死亡を確認したと明らかにした。

被害の全容は明らかになっておらず、各州政府が調査している。

エリックは熱帯低気圧になったものの、その後も広い範囲で大雨が続いている。

当局によると、オアハカ州とゲレロ州で土砂崩れ、道路の冠水、送電線の切断、河川の氾濫などが確認されたという。

ゲレロ州のリゾート地であるアカプルコの沿岸住民は23年のハリケーン・オーティスで大きな被害を受けたことを念頭に、エリックが上陸する前に対策を終えていた。

地元メディアによると、アカプルコの被害は限定的で、エリックの残骸が北上した後、多くの店舗が営業を再開したという。

気象台によると、6月にカテゴリー3のハリケーンがメキシコに上陸したのは観測史上初。

シェインバウム(Claudia Sheinbaum)大統領は19日遅くの声明で、「多くの市民がハリケーンに備えた結果、被害を抑えることができた」と述べた。

ハリケーン・オーティスは23年10月、カテゴリー5の勢力でゲレロ州アカプルコに上陸し、52人が死亡、32人が行方不明になった。この嵐により、沿岸のリゾートエリアは大きな被害を受けた。

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