◎今年は梅雨入りが遅れ、なかなか気温が下がらなかった。
メキシコの保健省は29日、今年熱中症で亡くなった人が112人に達し、昨年の3倍近くに急増していると報告した。
オブラドール(Andrés Manuel López Obrador)大統領は熱波による死亡者が急増しているというメディアの報道を「作り話」と呼んでいた。
保健省によると、この2週間で熱中症患者が急増したという。29日時点の死亡者数は暫定値で112人。昨年の3倍近くに達した。
患者数は6月18~24日の週でピークに達し、全国で69人が亡くなった。一部地域の気温は40度を超え、高温警報が出ていた。
6月11~17日の週は31人が死亡している。
最も死亡者数が多かった地域は同国最大の工業地帯モンテレイのあるヌエボレオン州であった。
オブラドール氏は先週、「熱中症で亡くなる人が増えているという報道は真実ではなく、与党に対するメディアの嫌がらキャンペーンのひとつだ」と主張した。
またオブラドール氏は「とんでもないウソをまき散らす者、それを面白がって報じる者、どっちも問題だ」と述べ、「雨期の影響で気温は低下傾向にある」と説明していた。
保健省は死亡者の内訳を公表しておらず、観光客が含まれるかどうかは不明である。同国は通常、6月中旬に雨期に入り、気温が少し下がるため、観光客が増加する。
しかし、今年は梅雨入りが遅れ、なかなか気温が下がらなかったようだ。