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ハリケーン・メリッサがカテゴリー4に、カリブ地域で被害拡大

メリッサは26日正午時点でジャマイカの首都キングストンの南方約180キロメートル、キューバ・グアンタナモの南西約460キロに位置し、時速7キロの速さで西に移動している。最大風速は60メートル。
2025年10月26日/ジャマイカ、首都キングストン郊外、大雨により冠水した道路(AP通信)

ハリケーン・メリッサが中米ジャマイカとキューバ沖でカテゴリー4に発達し、広い範囲に大雨をもたらしている。

国立ハリケーンセンター(NHC)は26日、メリッサがカテゴリー5の超大型に発達する可能性があると警告。カリブ海北部の広い範囲で記録的な洪水や土砂崩れの危険性が高まっているとして、洪水リスクが高い地域の市民に対し、避難所や高台への避難を改めて呼びかけた。

<ハリケーンの勢力>
▽カテゴリー1:風速 33~44(m/s)
▽カテゴリー2:風速 43~49(m/s)
▽カテゴリー3:風速 50~58(m/s)
▽カテゴリー4:風速 58~70(m/s)
▽カテゴリー5:風速 70~(m/s)

メリッサは26日正午時点でジャマイカの首都キングストンの南方約180キロメートル、キューバ・グアンタナモの南西約460キロに位置し、時速7キロの速さで西に移動している。最大風速は60メートル。

NHCはメリッサが27日深夜から28日未明にかけてジャマイカ南岸に到達する可能性が高いと指摘。地元当局も対象地域の住民に避難を呼びかけている。

NHCは声明で、「(ジャマイカの)状況は本日急速に悪化する」と述べ、「暴風と大雨は数日間続き、この状況を乗り切る準備をしておくべきだ」と警告した。

この地域では10月28日頃まで雨が続き、ジャマイカの一部、ハイチ南部、ドミニカ南部の雨量は600~700ミリに達する可能性がある。

ジャマイカ当局は2つの空港を閉鎖中。中央政府と自治体は650以上の避難所を開設した。

ハイチでは少なくとも3人が死亡、ドミニカ共和国でも1人が死亡し、1人が行方不明になっている。

アンティグア・バーブーダ政府はジャマイカ・キングストンのホテルに自国の学生52人が退避していると発表。修学旅行中であった。

ハイチ当局は3人が死亡し、5人が負傷したと発表。北東部地域では河川の堤防が決壊し、橋が流されたという情報もある。

ドミニカでは200軒近くの家屋が被害を受け、少なくとも50万世帯が断水中。停電も発生している。

米国とカリブ諸国におけるハリケーンシーズンは、毎年6月1日から11月30日までと定められている。この期間は大西洋の海水温が高まり、熱帯低気圧が発生しやすくなるため、特に8月から10月にかけて活動が最も活発になる。

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