パキスタン北部で土砂崩れ、7人死亡、3人負傷、大雨続く
土砂崩れは10日早朝に発生。洪水により損傷した排水路の補修作業に当たっていた地元住民が土砂崩れに巻き込まれた。
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パキスタン北部ギルギット・バルティスタン州の山間部で発生した土砂崩れについて、地元当局は11日、排水路の補修作業に当たっていた市民7人が死亡、3人が負傷したと明らかにした。
それによると、土砂崩れは10日早朝に発生。洪水により損傷した排水路の補修作業に当たっていた地元住民が土砂崩れに巻き込まれた。
州政府の報道官は声明で、「救助隊が7人の遺体を収容した」明らかにした。
ギルギット・バルティスタン州では先月から大雨が続き、複数の道路が土砂の流入や損傷により通行止めとなっている。
地元メディアによると、中国と同州を結ぶ幹線道路でも10日に土砂が流入したという。
土砂崩れは複数カ所で発生し、住宅が被害を受けたという情報もある。
州警察の責任者はX(旧ツイッター)に声明を投稿。「洪水の影響を受けた地元住民を安全な地域へ避難させ、食料や飲料水を提供している」と書いた。
ギルギット・バルティスタン州では10日未明に山間部の氷河湖が決壊。下流の河川の水位が急上昇し、複数の集落が被害を受けた。
被害の全容は明らかになっておらず、中央政府と自治体が調査している。
パキスタンの雨季は7月から9月末頃まで続く。
気象台によると、7月の降水量は前年同月比で36%増加したという。
パキスタンは地球温暖化の影響を受けやすい国のひとつである。北部の広大な氷河が溶けることで川の水位が上昇。雨季は温暖化の影響でより長く、より強力になった。
国家防災管理局(NDMA)は6月26日以降、大雨に関連する災害で300人以上が死亡、数百人が負傷したと報告している。
国土の3分の1が水没した2022年の大水害では1739人が死亡、200万戸以上の家屋が損壊した。