◎2011年のカダフィ大佐討伐後、政治的な行き詰まりと争いにより東部と西部が分断。2つの政府が発足した。
リビア東部政府は1日、9月の大洪水で壊滅した沿岸都市の復興に関する国際会議を主催した。
9月11日未明、東部の都市デルナの山上にある2つのダムが大雨により決壊。濁流が市街地に流れ込み、あらゆるものを押し流した。
国連は死者数を4000~1万1000人超と推定している。
被害の全容は明らかになっておらず、復旧作業もほとんど進んでいないようだ。
東部政府によると、1日の会議ではデルナ、2日はベンガジの再建について協議するという。国際社会の代表団やインフラ開発などを専門にする企業の代表などが出席する予定だ。
2011年のカダフィ(Muammar Gaddafi)大佐討伐後、政治的な行き詰まりと争いにより東部と西部が分断。2つの政府が発足した。混乱が収束する見通しは全く立っていない。
国連の承認を受けたドベイバ(Abdul Hamid Dbeibah)首相と対立する東部政府のバシャガ(Fathy Bashagha)首相はシルトに拠点を置き、2021年3月頃から権力闘争を続けている。
東部地域は元国軍将校ハフタル(Khalifa Haftar)司令官の事実上の支配下にある。
リビア内外の専門家は洪水に関する国際的な調査を求めている。決壊した2つのダムは補修の必要性が再三警告されていたにもかかわらず、何十年もメンテナンスされていなかった。
東部政府によると、会議は環境、開発、将来計画の3つに重点を置いている。ドベイバ政権の代表は1日の会議に出席しなかった。