◎3月中旬から始まった雨季は今月末まで続くと予想されている。
2024年5月1日/ケニア、ナクル郡マイマヒウ、ダム決壊で冠水した通り(Getty Images)

東アフリカ・ケニアのルト(William Ruto)大統領は3日、大雨による死者が200人を超え、各地で行方不明者の捜索が続いていることを受け、来週予定していた公立学校の対面授業再開を延期すると発表した。

ルト氏は国民向けのテレビ演説で、「強力な気象災害が国を席捲している」と語った。

気象台によると、インド洋で勢力を強めるサイクロン・ヒダヤが数日以内に東部沿岸に上陸する恐れがある。

3月中旬から始まった雨季は今月末まで続くと予想されている。

大統領府の報道官によると、全国の避難者数はピーク時の19万人から減少しつつあるものの、2日時点で15万人以上が自治体の避難所などに身を寄せているという。

学校は今週、対面授業を再開する予定だったが、政府はそれを1週間延期していた。

地元メディアによると、一部の学校は浸水した状態で水が引かず、多くの学生が避難所で勉強しているという。首都ナイロビなど、都市部の一部の学校はオンライン授業に移行している。

学生たちは新たな再開日の発表を待つことになる。

ナイロビの南西約50キロに位置するナクル郡マイマヒウでは先月末にダムが決壊。少なくとも45人が死亡、数十人が行方不明になっている。

政府は178のダムや貯水池の近くに住む人々に避難を命じている。

希少な野生動物が多数生息するタナ川では先週、ボートが転覆し、7人が死亡、13人が行方不明になった。

ケニア以外の東アフリカ諸国でも大雨が続いている。隣国タンザニアではこの数週間で少なくとも155人が死亡。ブルンジでは25万人近くが被災し、うち5~6万人が住居を失ったと報告されている。

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