◎北部地域は例年にない猛暑に見舞われ、数ヶ月間まとまった雨が降っていない。
2022年6月25日/イタリア、ミラノの噴水広場(Luca Bruno/AP通信)

イタリア北部ミラノの市長は25日、公共の装飾用噴水の栓を閉める条例に署名した。

この条例はロンバルディア州が24日に出した非常事態宣言に対応するものである。同州は例年にない猛暑に見舞われ、数ヶ月間まとまった雨が降っていない。

近隣のエミリアロマーニャ州やピエモンテ州でも同様の対策がとられている。

ミラノのサラ(Giuseppe Sala)市長によると、動植物を飼育するための噴水を除く市内のすべての噴水を停止するという。合わせてスプリンクラーの使用も制限される。

サラ氏はフェイスブックの投稿で、水の使用を控えるよう市民に呼びかけた。

この条例には電力網への負担を減らす対策も含まれている。市内の企業や小売店はサーモスタットを26度以上に設定し、クーラーの使用量を減らすために店舗の入り口ドアを閉めるよう命じている。

ミラノの大司教も水不足に懸念を表明し、25日に雨乞い巡礼を行った。

イタリアの農業組合(Copagri)は今週、国内最長の河川ポー川を含む農業に欠かせない重要な川の水量が激減し、農作物を脅かしていると警告した。

今回の水危機は異常な熱波と降雨不足が原因だが、イタリアの水インフラの無駄遣いは有名で、国の統計機関によると、市内の整備されていないパイプから漏れる水の量は上水道の年間供給量の40%に相当するという。

他の市や町も断水を避けるために責任ある水の使用を呼びかけるさまざまな条例を制定している。

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