◎一部地域の24時間雨量は例年の3か月分に達したと報告されている。
イタリア当局は17日、北部エミリアロマーニャ州の広い範囲で発生した大雨による洪水について、これまでに9人の死亡を確認し、数人が行方不明になっていると発表した。
当局によると、約1万人が避難を余儀なくされたという。
一部地域の24時間雨量は例年の3か月分に達したと報告されている。
州政府によると、少なくとも14の河川で堤防が決壊し、23の町で道路の冠水が確認されたという。
同州ラベンナの市長はSNSに声明を投稿。「町の大半が水没してしまった」と書き込んだ。
今週末に予定されていたエミリアロマーニャ・F1グランプリは中止が決まった。
地元当局は声明で、「主催者と協議した結果、大会の開催は不可能と判断した」と述べている。
予報官によると、同州の雨量はさらに増える可能性が高いという。
国営イタリア放送協会(RAI)は州政府関係者の話しとして、「ここ数日の雨量はエミリアロマーニャ州史上最悪。常軌を逸した最悪な夜になった」と伝えている。
州政府は中央政府に支援を要請し、被害の全容把握を急いでいる。
同州ボローニャの郊外では屋根の上に避難した住民がヘリで救助された。
カステルボロネーゼ当局は市内の広い範囲が冠水し、壊滅的な状況と報告している。それによると、一戸建てで生活する数千人が支援を必要としているという。
RAIによると、カステルボロネーゼでは全域で停電が発生しているようだ。
州当局はこれまでに9人の死亡を確認した。州知事室はフェイスブックに声明を投稿。市民に河川や斜面に近づかないよう呼びかけた。
メローニ(Giorgia Meloni)首相は臨時閣議後の声明で、救助隊に謝意を示し、被災地に必要な支援を速やかに提供すると約束した。
地元メディアによると、同州には赤十字を含む複数のボランティアチームが到着し、地元の救助隊を支援しているという。