◎イタリア政府は先月、北部地域の広い範囲に干ばつ非常事態を宣言した。
イタリア陸軍は7日、干上がった川底から発見された第二次世界大戦時代の不発弾を処理したと発表した。
重さ約450kgの不発弾は第二次世界大戦中に投下されたものと考えられている。
イタリアはこの70年で最悪の干ばつに見舞われており、国内最長の河川ポー川を含む農業に欠かせない重要河川の水量が激減し、農作物を脅かしている。
この不発弾は干上がったポー川の中流付近(北部ロンバルディア州)の土手で発見された。発見日は明らかにされていない。
ロイター通信は陸軍報道官の話を引用し、「ポー川で漁を行っていた漁師が不発弾を発見した」と報じている。
陸軍は先月、ロンバルディア州郊外の集落近くで、重さ約240kgの不発弾やその他の爆発物を干上がった河川で発見したと報告していた。
ロイター通信によると、陸軍の爆発物処理係は7日に不発弾をすべて処理したという。地元メディアは付近の住民約3000人が万一に備えて避難したと伝えている。
不発弾処理が行われた地域の空域は短時間閉鎖された。
ポー川はイタリア最長の河川で、アルプスからアドリア海まで流れている。現在の衛星写真を見ると、川幅の狭い場所が干上がり、川底がむき出しになっている様子が確認できる。
イタリア政府は先月、北部地域の広い範囲に干ばつ非常事態を宣言した。
ポー川流域の農家によると、河川の水量はここ数カ月の高温と降雨不足で激減したという。一部地域では川底からしみ出している海水の濃度が高くなり、農作物に被害が出ている。