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オーストラリア南部で猛烈な熱波、気温40度超、山火事も

この異常な暑さはニュージーランド沖の高気圧と北西部からの乾いた暖気の流入によって引き起こされており、過去6年で最も深刻な状況となっている。
2024年12月20日/オーストラリア、ビクトリア州郊外で発生した山火事(AP通信)

オーストラリア南部諸州が記録的な熱波に見舞われ、気温が40度を超える極端な高温が観測されている。この異常な暑さはニュージーランド沖の高気圧と北西部からの乾いた暖気の流入によって引き起こされており、過去6年で最も深刻な状況となっている。気象当局は7日、ニューサウスウェールズ、ビクトリア、サウス・オーストラリア、タスマニア各州に対し、猛暑とそれに伴う山火事リスクに関する警報を発出した。

この熱波でメルボルンやアデレードなどの都市部でも最高気温が41度前後に達し、内陸部では44度以上に達する地点もあった。専門家はこの高温が2019–20年の「ブラックサマー」と呼ばれる大規模森林火災の時期に匹敵すると指摘している。気象台は熱波が週末にかけて続く可能性が高く、中には45度を超える地域もあるとし、危険な高温が複数日にわたって続く見通しだ。

猛暑は健康面でも大きな影響を及ぼしており、当局は住民に対して屋外活動の制限や十分な水分補給、室内での涼しい環境確保を呼び掛けている。また、電力需要の増加により一部地域では停電が発生し、インフラへの負担も深刻化しているという報告もある。公共施設の冷房開放や図書館の営業時間延長など、熱中症対策として行政が対応を進めている地域もある。

極端な高温と乾燥した気象条件は、南部各地で山火事の発生・拡大を助長しており、消防当局は複数の火災と戦っている。ビクトリア州では複数地点で延焼が続き、消防士約300人と航空機、重機が消火活動に当たっているが、高温と乾燥した風により火勢が強まっている。火災危険度は「極端」または「壊滅的」と評価され、地域住民に対して退避勧告や警戒の徹底が求められている。

今回の熱波はオーストラリアの夏季における異常気象の一例であり、地球温暖化の影響が背景にあると専門家は指摘する。過去数年にわたり同国南東部は高温傾向が続き、熱波の頻度と強度の増加が懸念されている。農業や観光など地域経済への影響も懸念され、政府や自治体は今後数日間の気象動向を注視している。

当面の予報では週末にかけて高温が続く見込み、住民には安全確保と継続的な注意が呼びかけられている。高齢者や子ども、持病を持つ人々など熱中症のリスクが高い層に対しては特に慎重な行動が求められている。

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