◎インドネシアは環太平洋プレートに沿って形成された火山大国であり、火山の噴火、地震、豪雨による地滑りや洪水などの自然災害に毎年見舞われている。
2023年3月11日/インドネシア、ジャワ島、ムラピ山の麓(AP通信)

インドネシア当局は11日、ジャワ島のジョクジャカルタにある同国で最も活発な火山、ムラピ山(標高2910m)が噴火したと発表した。

国家防災庁の報道官は声明で、「火砕流は火口から最大7kmの範囲を覆い尽くしたとみられる」と報告した。

噴火は1日中続き、太陽は火山灰で遮られ、いくつかの集落で降灰が確認された。死傷者は報告されていない。

地元メディアは防災庁関係者の話を引用し、「2020年11月に噴火警戒レベルを上から2番目に引き上げて以来、最大規模の噴火であった」と報じている。

報道によると、政府は火口から7km圏内を立入禁止区域に指定し、麓の住民にいつでも避難できる体制を整えるよう促したという。

麓の観光・鉱業部門は事業を一時中断した。

政府によると、ムラピ山の火口から10km圏内で生活する市民は約25万人。7km圏内にも集落が存在する。

ムラピ山はインドネシアにある120以上の活火山の中で最も活発な火山であり、溶岩を伴う噴火を繰り返している。2010年の大噴火では347人が死亡し、約2万人が避難を余儀なくされた。

インドネシアは環太平洋プレートに沿って形成された火山大国であり、火山の噴火、地震、豪雨による地滑りや洪水などの自然災害に毎年見舞われている。

2021年12月に発生したジャワ島の最高峰スメル山(標高3676m)の噴火では48人が死亡、少なくとも36人が行方不明のままである。

2021年12月5日/インドネシア、東ジャワ州ルマジャン、崩壊した橋を眺める人々(Hendra Permana/AP通信)
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