◎北部地域の気温は平年を大きく上回っており、複数の地域で40度以上を記録した。
インド北部ウッタルプラデシュ州で猛暑が続き、この数日で170人近くが熱中症とみられる症状で死亡した。地元当局が19日に明らかにした。
それによると、同州内では停電が続いている影響で多くの病院が機能不全に陥り、遺体安置所も満杯になったという。
看護師たちは熱中症とみられる症状で搬送されてきた患者に水をかけたり、本で扇いだりした。
地元メディアによると、ウッタルプラデシュ州ではこの数日で少なくとも119人が死亡。隣のビハール州では47人の死亡が確認されたという。その大半が60歳以上の高齢者と伝えられている。
ウッタルプラデシュ州中心部にある国立病院は熱中症の患者で埋め尽くされた。
当局によると、この病院では持病を持つ高齢者54人が死亡し、安置所が満杯になったという。
インド気象局は19日の声明で、「北部地域の気温は平年を大きく上回っており、複数の地域で40度以上を記録した」と述べている。
この日の最高気温は43.5度だった。気温が45度を超えると熱波警報が発令される。
停電に見舞われた地域にある病院の一般病棟はエアコンをつけることができず、患者に付き添う家族が体調を崩して倒れ込む場面もみられた。
看護師と付き添いの家族は患者の身体を冷やすために本で扇いだり、汗を拭いたりしていた。