◎インド、バングラデシュ、そしてパキスタンでは今年、広い範囲で大雨による洪水や土砂崩れが報告されている。
インド当局は16日、北部ウッタルプラデシュ州で洪水による家屋の倒壊や浸水が報告され、少なくとも12人が死亡したと発表した。
インド気象庁によると、同州の州都ラクナウの24時間雨量は350mmに達し、家屋数百戸が浸水したという。
州警察は15日未明にスラム街の住宅が崩壊し、少なくとも9人が死亡、3人が負傷したと報告している。
ラクナウ郊外の集落でも家屋の倒壊が確認され、3人が死亡したと伝えられている。
インド、バングラデシュ、そしてパキスタンでは今年、広い範囲で大雨による洪水や土砂崩れが報告されている。
インド南部カルナタカ州の州都ベンガルールでは今月初め、集中豪雨により広範囲が停電し、道路数百キロが冠水、数千棟が浸水被害に遭った。
ベンガルールの天候は最近落ち着いているものの、一部地域ではなかなか水が引かず、不衛生な状態が続いている。
南アジアの梅雨は通常、6月頃から始まる。しかし、今年は3月頃からインド北東部などで豪雨が発生。バングラデシュでも4月に洪水が報告された。
国連によると、この地域の洪水や土砂崩れで死亡する人は毎年数千人と推定され、数万人が自宅を失っている。
インド亜大陸の気象は地球温暖化の影響で変化している。専門家によると、この地域では大雨が常態化し、パキスタンで発生したような大水害が珍しくなくなる可能性が高いという。