◎警察当局は12日、ラジャスタン州の州都ジャイプールにある人気観光地のアンベール城の監視塔の上で、雨の中自撮りしていた11人が落雷により死亡したと発表した。
インドの地元メディアによると、北部ラジャスタン州とウッタル・プラデーシュ州の各地で落雷が発生し、少なくとも38人が死亡したという。
警察当局は12日、ラジャスタン州の州都ジャイプールにある人気観光地のアンベール城の監視塔の上で、雨の中自撮りしていた11人が落雷により死亡したと発表した。
当局者によると、落雷発生時、監視塔と周辺の砦では少なくとも27人が自撮りもしくは雨宿りしていたという。地元メディアは、「死亡した何人かは落雷を避けるために監視塔から飛び降りた可能性がある」と報じた。
インドでは2004年以来、毎年約2,000~3,000人が落雷で死亡している。入手可能な最新の統計によると、2019年の死者数は2,900人を超えたという。
当局者は記者団に対し、「監視塔は人気観光スポットのひとつで、犠牲者はほとんど若者だった」と述べ、「アンベール城以外でも落雷による事故が発生し、少なくとも9人の死亡を確認した」と付け加えた。
ラジャスタン州の犠牲者は確認されただけで20人、負傷者は数十人と伝えられている。
ウッタル・プラデーシュ州では、11日だけで18人の死亡が確認された。当局者によると、犠牲者の大半は農場労働者だったという。
インド気象局は7月13日まで落雷の発生しやすい天候が続くと警告した。
インドのモンスーンシーズンは通常6月頃から始まり、9月中頃まで続く。インド気象局によると、落雷の年間死亡者数は統計を取り始めた1960年代以来、約2倍に増加したという。
南部アーンドラ・プラデーシュ州では、2018年のモンスーン期にわずか13時間で36,749回の落雷を記録した。
<雷から身を守る方法>
・屋内もしく車内に避難する。
・屋内にいても感電の危険性はあるため、金属部には手を触れない。(特に水道管や窓)
・周囲に何もない場所で雷に遭遇した場合は、身に着けている貴金属類を全て外し、遠くに離れ、身をかがめる。
・樹木には近づかない。
・水上(海や川)で雷に遭遇した場合は、速やかに水辺から離れ、身をかがめる。