◎記録的な高温と乾燥が山火事を後押ししているようだ。
猛暑に見舞われているポルトガルとスペインで山火事が相次ぎ、消火活動が続いている。地元当局が8日、明らかにした。
ポルトガル南西部の山間部で発生した山火事はこの数カ月で最大規模とみられ、7日には1400人が避難を余儀なくされた。地元メディアによると、死傷者は確認されていないという。
消防当局はこの山火事に対処するため、消防士約1000人、消防車320台、消防飛行機9機を現地に派遣。焼失面積は8日時点で約7000ヘクタール(東京ドーム1500個分)と推定されている。
記録的な高温と乾燥が山火事を後押ししているようだ。
首都リスボン郊外の地区では7日、最高気温が今年最高の46.4度を記録。気象台によると、全国の気温は8日から下がると予想されているものの、それでも30~35度と見込まれている。
スペインも今年3度目の猛暑に見舞われているが、山火事の件数はこれまでに比べると少ない。
消防は週末に発生した3件の山火事に対処し、ほぼ鎮火した。北東部の火災では約600ヘクタールが焼失、150人が避難を余儀なくされた。
スペイン国立気象局(AEMET)によると、全国の気温は11日まで高い状態が続き、アンダルシア地方では44度まで上昇する可能性があるという。
スペインはこの3年、高温と極度の乾燥に悩まされており、いくつかの地域で給水を制限している。中央政府は8日、高温と深刻な雨不足により、全国の貯水率が41%まで低下したと発表した。