◎オーティスは24時間で勢力をカテゴリー1から5に強め、西岸の広い範囲に暴風と大雨をもたらした。
カテゴリー5の巨大ハリケーン・オーティスがメキシコの太平洋岸に上陸し、27人が死亡、数人が行方不明になっている。大統領府が26日、明らかにした。
米国立ハリケーンセンター(NHC)によると、オーティスは25日未明に南部ゲレロ州アカプルコに接近・上陸したという。
オーティスは24時間で勢力をカテゴリー1から5に強め、西岸の広い範囲に暴風と大雨をもたらした。
<ハリケーンの勢力>
▽カテゴリー1:風速 33~44(m/s)
▽カテゴリー2:風速 43~49(m/s)
▽カテゴリー3:風速 50~58(m/s)
▽カテゴリー4:風速 58~70(m/s)
▽カテゴリー5:風速 70~(m/s)
オブラドール(Andrés Manuel López Obrador)大統領は26日の定例会見で、「救助隊はこれまでに27人の死亡を確認し、24時間体制で捜索・救助活動を継続している」と語った。
メキシコの太平洋岸にカテゴリー5のハリケーンが上陸したのは統計を取り始めて以来初。2015年にカテゴリー4のハリケーンが上陸している。
オブラドール氏はオーティスについて、「非常に稀な動きを見せ、急速に勢力を強め、あっという間に消え去った」と説明した。
オーティスは25日の昼過ぎにカテゴリー1まで勢力を弱め、数時間後に熱帯低気圧になり、その日のうちに消滅した。
ゲレロ州やオアハカ州西部などの雨量は26日午後までに多いところで500ミリに達する恐れがあり、洪水と土砂崩れのリスクが高まっている。
メキシコの気象当局はオーティスが消滅した後も前線の影響で雨が続く恐れがあるとして、太平洋岸の地域に警戒を怠らないよう呼びかけている。