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ハリケーン・メリッサ、カリブ海で停滞、死者4人、被害拡大

NHCはジャマイカにハリケーン警報を発令。来週早々に超大型のハリケーンに発達し、この地域に甚大な被害をもたらす可能性があると警告した。
2025年10月25日/ハイチ南部、大雨により冠水した通り(Getty Images/AFP通信)

ハリケーン・メリッサが中米ジャマイカとハイチ沖でほぼ停滞し、カリブ諸国に大雨をもたらしている。

国立ハリケーンセンター(NHC)は25日、メリッサがカテゴリー1のハリケーンに発達し、カリブ海北部の広い範囲で洪水や土砂崩れの危険性が高まっていると警告。洪水リスクが高い地域の市民に対し、避難所や高台に避難するよう改めて呼びかけた。

メリッサは25日正午時点でハイチの首都ポルトープランスの南西約420キロメートル、ジャマイカの首都キングストンの南南東約210キロメートルに位置し、時速6キロの速さで西に移動している。最大風速は40メートル。

<ハリケーンの勢力>
▽カテゴリー1:風速 33~44(m/s)
▽カテゴリー2:風速 43~49(m/s)
▽カテゴリー3:風速 50~58(m/s)
▽カテゴリー4:風速 58~70(m/s)
▽カテゴリー5:風速 70~(m/s)

NHCはジャマイカにハリケーン警報を発令。来週早々に超大型のハリケーンに発達し、この地域に甚大な被害をもたらす可能性があると警告した。

予報官らはメリッサがカテゴリー5に達する恐れがあると警告している。

NHCは25日夜の声明で、「イスパニョーラ島南部とジャマイカの一部地域では、来週初めにかけて、生命を脅かす壊滅的な鉄砲水や土砂崩れが発生する恐れがある」と発表した。

この地域では10月28日頃まで雨が続き、ジャマイカの一部、ハイチ南部、ドミニカ南部の雨量は600~700ミリに達する可能性がある。

ハイチでは少なくとも3人が死亡、ドミニカ共和国でも1人が死亡し、1人が行方不明になっている。

ジャマイカ当局は25日、キングストンの国際空港を閉鎖すると発表。中央政府と自治体は650以上の避難所を開設した。

ホルネス(Andrew Holness)首相は国民に対し、身を守るために必要なあらゆる措置を講じるよう呼びかけた。

AP通信によると、ドミニカでは200軒近くの家屋が被害を受け、少なくとも50万世帯が断水中。停電も発生している。

米国とカリブ諸国におけるハリケーンシーズンは、毎年6月1日から11月30日までと定められている。この期間は大西洋の海水温が高まり、熱帯低気圧が発生しやすくなるため、特に8月から10月にかけて活動が最も活発になる。

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